うつ病だった俺が、夜釣りで出会ったおじいさんのおかげでようやく回復した話

 

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1: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:30:20 ID:a3w
一人語りしてもええのかな・・。

 
2: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:30:36
ええんやで

 

3: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:30:46 ID:a3w
>>2
優しいやんけ。

 

4: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:31:17
スペックからどうぞ

 

5: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:32:34 ID:a3w

ワイの自己紹介としては

現在26歳

息苦しさを感じて高校中退
そこから引きこもり生活5年
徐々に外に出るようになるも散歩程度

こんな感じでええんかなー

 

7: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:35:11 ID:a3w

高校生活で、説明できないほどの息苦しさを感じて朝のアラームが死刑宣告みたいに苦痛になった。

病院で下された診断が鬱。

先生が悪かったのかどうか知らんが薬漬けにされて中退

で、引きこもった。

 

8: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:36:13 ID:a3w

そこからの五年間は地獄だったのか地獄じゃなかったのかすら分からない。

感情が完全に死んでいたから、辛かったのかどうかさえ覚えてない。

 

9: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:37:36 ID:a3w

ただ言いようがない空しさだけが胸いっぱいに広がって恐怖を感じたことだけは覚えている。

部屋の前に誕生日ケーキを置いてくれる母も、そのたびに一つ年を取るんだと思うと、虚しかった。

 

11: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:40:28 ID:a3w

誕生日ケーキに添えてある蝋燭が5本になった時に、急に涙があふれて止まらなくなってしまった。

毎年同じチョコレートケーキ。母は、子供の頃の俺の好物をずっと覚えてくれているんだと思った。
俺だけ時間が止まっているんじゃないかと思った。

変わらなければいけないと思った。

 

12: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:42:01
5本の謎を解け

 

14: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:42:29 ID:a3w

>>12

説明不足済まん。
5年たったと言う事だ

 

16: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:44:11
>>14
逆に引きこもる前まではケーキ無かったんか?
流れ止めてすまんの

 

19: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:46:18 ID:a3w
>>16
毎年あったよ。
部屋にこもってから、部屋の前に置いてくれるようになった

 

13: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:42:07 ID:a3w

思い切って、部屋を出てみた。

俺を久しぶりに見た母さんは固まっていた。
そして、
涙を流しながら俺に謝って来た。

母さんに謝られるのが、意味が分かる年齢に俺もなっていた。
辛かった。

 

15: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:43:45 ID:a3w

そこから自分の部屋のカギをぶっ壊した。
自分を追い込もうと思って。

もう引きこもることが出来なくなった。

 

17: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:45:23 ID:a3w

外に出ようと思ったけど、明るさが怖かった。人が怖かった。

事故で死んだ父の遺品をガサゴソあさっていたら、釣り竿がでてきた。

あーそういえば昔一緒に夜釣り行ってたな。と思い出した

 

18: 名無し 2017/08/14(月)22:45:34
「あなたが引きこもって五年よ」
おかん嫌がらせかよ

 

21: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:46:35
>>18
だから謝ってきたのかな

 

22: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:47:27 ID:a3w
>>21
もう死ぬって俺が言うたびに
「生まれ変わったつもりで頑張んなさい」
って何回も言ってくれてた。
そういう意味のローソクだと思ってる。

 

24: 名無し 2017/08/14(月)22:50:10
さすがにガキの創作であって欲しい
引きこもった年数のろうそくってあんた

 

25: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:51:23 ID:a3w

で、釣りでも行こうと思って。
でも昼は怖いから、夜釣りに行こうと思った。

近所の海に行って何も考えずに釣り糸を垂らした。
仕掛けとかなくて
本当に針の先に餌だけ付けた奴。

「君、何を狙っているの?」

暗闇の中、急に話しかけられたからビクっとした。

温和な顔で話しかけてくれた人は、70代くらいのおじいちゃんだった。

これが、俺がうつ病を抜ける運命の出会いだった。

 

27: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:54:09 ID:a3w

「いえ、別に・・。」

俺は久々の会話で、言葉に感情を込める技術を失っていた。

「そう・・。そうか。」

おじいさんは深くは聞いてこなかった。

「隣で釣ってもいいかな?」

「・・はい。」

断り方とか、社交辞令とか全部忘れてしまっていたから、思わず頷いてしまった

 

26: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:53:59
これ嫌がらせとか言われてるけど おかんも相当辛かったと思う
それでもイッチの引きこもり状態を受け入れて
いつか復活する日を願ってケーキにロウソク立ててたんだろうよ

 

28: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:57:10 ID:a3w

>>26
きっとつらかったと思う。
俺の部屋2階なんだけど、母さんの階段を上ってくる音と、
お盆に乗せたご飯を部屋の前に置く音。
そして降りていく音。

音がするたびに針で差されるみたいに心が痛んだ。

 

29: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)22:59:12 ID:a3w

「ボーっと釣り糸を垂れているのもいい時間だよ。」

おじいさんは微笑んで言った。
顔に刻まれた笑いシワで、
なんだか信用できそうな人だと強烈に思えた。

 

30: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:00:49
釣り人って異常に話好きだよな。
俺は友達ゼロ人間だけど、釣り行くと何かしら会話して帰る。

 

31: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:01:24 ID:a3w

「俺死にたいんです」

今考えると恥ずかしい限りと言うか、会った人にいきなり何言ってんだよ俺って感じなんだけど、相手の心を考える力も弱っていたんだと思う。

おじいさんは俺の言葉を聞いて、どんな反応をするんだろうと思った。

「ははははっ!!」

おじいさんは声を出して大笑いしていた。

 

32: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:04:02 ID:a3w

俺はあっけに取られていた

おじいさんはひとしきり笑うと、俺の目を真剣なまなざしで見つめながら言った。

「なぜ人は死にたがると思う?」

「・・死にたいと思うからだと思います。」

「いーや、違うね。大間違いだよ。その考えは。」

僕はこの後におじいさんが紡いだ言葉を生涯忘れないだろう。

 

33: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:05:16
生きたいの裏返しなのさ!

 

34: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:06:37
生きる理由が見つかってないから

 

36: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:09:18 ID:a3w

「君、ヤギを飼っていなくて恥ずかしいと思うかい?」

スットンキョウな質問だと思った

「え、思いません」

「そうだな、では腕立て伏せが20回もできないことで落ち込んだりはしたかい?」

「‥僕は無いです」

「だろ?ちなみにこれらはね、海外だと自殺しようかと思うほど悩む人もいる位なんだよ」

「どういう事でしょうか」

「つまり、人と言うのはね、国とか周りの人とか、そういった人達が掲げている「最低限」とされる目標と自分との間に差が生じて、それに耐えられなくなった時に自殺を選ぶんだよ」

俺はこの時の衝撃を一生忘れないだろう。

 

39: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:13:06
誰かと比べることを強いられるんだよな おれらの社会は

 

40: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:14:03 ID:a3w

おじいさんは続けた。

「僕たちが住んでいるこの国ってのはね、最低限出来て当然だって事が多すぎるんだよね。文字も読めなきゃいけない、人と仲良くも出来なきゃいけない、高校も出ていなきゃいけない、大変だよ」

おじいさんは噛みしめるように笑った

「だからさ、君も自分の命に関心を持ってあげてほしい、もっと言うと、自分の存在に自信を持ってほしいと思う」

俺はこの日から、毎晩夜釣りに出かけた。

おじいさんは毎晩釣りをしていた。
待っていてくれたのかもしれない。

おじいさんは、時には朝日が昇るまで俺の疑問に答え続けてくれた。

 

41: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:17:47
ふむ

 

42: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:18:52 ID:a3w

おじいさんの職業を何となく聞いてみると、地元で一番成功していると言われている企業の会長さんだった。
特にやる事もないから
釣りをしていると言っていたが、それがどうかは分からない。

俺はおじいさんの事を会長と呼ぶようになっていた。

「会長、俺はクズです」

俺が酒に酔っぱらっていた時も、会長は
「そんなことないだろー」と笑っていた。

次の日から、会長のクーラーボックスの横には紐付きの浮輪が置かれていた。

その日から酒を飲んで釣りはしていない。

 

43: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:20:50 ID:a3w
つか見ている人いるのかな。
本当に独り言になってしまって
すまそ

 

44: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:21:14
大丈V

 

45: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:21:43 ID:a3w

>>44

わざわざさんきゅーやで
ぬくもりてぃーや

 

46: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:23:28 ID:a3w

「仕事していない俺はクズです」

ある日こんな事を言った。
会長はいつものようにやさしく笑っていた。

「そんなことないよ。」

「いえ・・クズです・・。」

自分に期待もしていなかったんだろうと思う。
この考えが
きっと病気に拍車をかけていたんだろう。

 

47: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:24:03
文章がうま過ぎるんだけど信じていいの?

 

48: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:24:07
死にたいと思うからって理由は覆せてなくね?会長

 

49: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:26:23
>>48
壱「死にたいと思うから死にたい」→爺「それは違う。何故ならその死にたさはお前の価値観に起因してないから」
ってことだろ

 

55: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:34:23
>>49
何が起因になろうが「死にたいと思うから死にたい」ってのは真理やと思うが
まぁどうでもいいか

 

57: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:35:14
爺ちゃんは話題をわざとすり替えて>>55の目を覚まさせたんだと解釈してる

 

50: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:26:47 ID:a3w

「仕事をしていないとクズだと思うの?」

「・・はい」

「それは大きな間違いだよ。この国では「仕事をしている」という人間に異常に高い価値が置かれているんだよね」

「どういうことですか?」

「つまり、戦後の価値観が残っているって事さ。海外との競争に勝つために、人々の意識を改革したんだろうね。だから、働いていない、働けない人はそれだけで激しい負い目を感じるって訳」

とても会長を務めている人の言葉だとは思えなかったから、一人の人間としてみてもらえているんだという安心感があった。

 

51: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:27:53
深い事いうな

 

 

53: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:30:48 ID:a3w

「僕の友達に、お母さんが建てたマンションの収入で食べているのが居てさ。ソイツは人間関係に何回も躓いちゃって、働けてないんだけどもう一生遊んで暮らせちゃう訳!」

「・・はい」

「僕だったら一生遊んで暮らすなー。でもそいつ面白いんだよ。「どうしても働きたい」んだって。僕なら海外にでも移住して遊び通すかな」

会長は真顔だった。
そして、こういう事を今の若い子たちに言うと、
人間性すら疑われてしまうのだそうだ。

この時期になって、僕は自分の苦しみの原因が少しわかるようになっていた気がした。

 

54: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:33:53 ID:a3w

俺はお母さんの事を相談したことがある。

「お母さん、心配沢山かけちゃったんで早死にすると思います」

社長はまた大きく笑った。

「ははは!沢山心配かけちゃったなら大丈夫さ!」

「え、どういうことですか?」

 

58: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:35:45
まず家族と会話があるだけ君は立派だ

 

59: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:36:33 ID:a3w

「親って言うのはね、安心した瞬間から弱って行って死んじゃうのさ。僕の周りでお母さんに「ありがとう」って言っている人たちの母親、皆早死にしちゃってるんだもん」

「そんなものなんですね」

「そうそう、だからさ、今の若い子たちは本当に怖いよ。15、6の子たちが親御さんに「ありがとう」って言っているもんね。あれはよくないなあ」

会長はきっと、僕の見方をしてくれたんだと思う。

 

62: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:40:25 ID:a3w

このほかにも、今でも会長には沢山の言葉を頂いている。
感謝してもしきれない。

今年からアルバイトを始めた。
会長もたまに遊びに来てくれて、
上司に叱られている時に笑顔で来てくれた時なんか心強さが物凄かった。

そんなかんじです

ここまでありがとうございました

 

63: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:43:51
おつ うまく行ってるみたいでよかったね
人と関わるのはストレスだけど 自分を救ってくれるのもまた人なんだよな
お互いがんばろうぜ

 

64: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:49:21 ID:a3w
質問等あればうけつけます

 

67: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:54:28
質問していい?

 

68: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:54:46 ID:a3w
>>67
どぞー

 

69: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:56:20
>>68
まず、今は何をしているのか?
これからの目標は?

 

71: 名無しさん@おーぷん 2017/08/14(月)23:57:02 ID:a3w

>>69
接客関係のバイトです
とりあえず生きる事かな・・

おーぷん初日です

 

73: 名無しさん@おーぷん 2017/08/15(火)00:07:33
病院はまだ通院してんの?

 

74: 名無しさん@おーぷん 2017/08/15(火)00:08:06 ID:tbG

>>73
フェードアウトしちゃいましたw

でもいたって健康です

 

81: 名無しさん@おーぷん 2017/08/15(火)00:10:59
>>74
健康体になれば自然とそうなるわな

 

84: 名無しさん@おーぷん 2017/08/15(火)00:11:35 ID:tbG
>>81
精神医学って発展途上なんだと思いました

 

89: 名無しさん@おーぷん 2017/08/15(火)00:15:10
>>81
自分は復帰の事考えて抑うつで診断してくれたなー
薬とか病院ごとに違うし、得に精神系は先生の判断で決められるから
結構困る

 

87: 名無しさん@おーぷん 2017/08/15(火)00:14:42
俺もニートで引き篭もってるからすごく心に響いたありがと

 

90: 名無しさん@おーぷん 2017/08/15(火)00:15:16 ID:tbG
>>87
そう言っていただけるのならば書いた甲斐があったよ

 

102: 名無しさん@おーぷん 2017/08/17(木)00:40:16
もっと会長に何言われたか聞きたい
自分も今死にたいから

 

103: 名無しさん@おーぷん 2017/08/17(木)14:40:46
1すごいね。できればもっと話を聞きたい

 

104: 1 2017/08/17(木)16:23:51 ID:3cX

こんにちは。1です。

予想外の反響に、ただただ驚くばかりです。

それほど僕と同じように、苦しんでいる方が多いのだと思います。

もし御反響があるようでしたら、ブログの立ち上げも検討しています。

本当にたくさんの方に見ていただき、喜んでいいのか、
悲しんでいいのかわかりません。

 

105: 名無しさん@おーぷん 2017/08/17(木)16:24:20
俺もPTSDよくなってきたよ

 

106: 1 2017/08/17(木)16:25:36 ID:3cX

おめでとうございます、という言葉ももしかしたら
違うのかもしれません・・。難しいですね。

しかし、悲しみに向き合った事実だけはゆるぎないと思います。

 

107: 名無しさん@おーぷん 2017/08/17(木)16:25:47
いやこの程度でブログの立ち上げとかする必要ないやろ

 

108: 名無しさん@おーぷん 2017/08/17(木)19:44:49
いっちが望むならブログ立ち上げたら良いと思う
でもそれが心の負担になるならソッコウで辞めたらいい

 

110: 1 2017/08/19(土)14:42:53 ID:fEp

お久しぶりです。
思いのほかの反響に驚いています。

後日談ではありませんが、当時の日記から振り返りつつ僕と会長が出かけた話を少しだけしたいと思います。

 

111: 1 2017/08/19(土)14:46:36 ID:fEp

「マテ貝ですか?」

「そう。一緒に取りにいかない?」

僕と会長が出会って約2ヶ月ほどたった時、マテ貝採りに誘われた。

 

112: 1 2017/08/19(土)14:47:55 ID:fEp

「当日の朝、車で迎えに行くから起きていてね。」

待ち合わせは午前5時だった。
昼夜が逆転していた
俺にとって、起きていることは簡単だったが、昼も活動するとなれば話は別だった。

早く寝なければ動けなくなってしまう。

僕はその日、数年ぶりに午後10時には床についていた。

 

113: 1 2017/08/19(土)14:51:42 ID:fEp

僕は9時にはお風呂を済ませていた。
母は驚いていた。

僕は風呂の中で貝採りのシミュレーションをしていたから、思いのほか長風呂になってしまった。

丸い睡眠薬を、コップの裏で砕いて半分の欠片だけを飲んで寝た。

 

114: 1 2017/08/19(土)14:55:41 ID:fEp

朝は予定通りに目が覚めた。

会長は5時10分くらいに来た。
玄関に車の光が差して、エンジン音が聞こえる。

僕は会長のもとに向かおうとしたが、直前で

「塩持ってきてね。」

と言われていたことを思い出した。
マテ貝の穴に塩を入れて
取る方法をやろうと言う事だ。

 

115: 1 2017/08/19(土)14:58:31 ID:fEp

僕は薄暗いキッチンに小走りで戻った。

調味料入れに手を入れ、感触だけで塩の容器と思われる物を手に取った。

「おはよう」

「おはようございます。おまたせしました」

会長はいつもと変わらない笑顔だった。

「ちゃんと起きれたね。」

「はい。会長は何時に寝たんですか?」

「僕は2時位かな。」

「・・え、2時ですか?」

「うん。あまり寝なないんだよ、僕。」

会長はショートスリーパーだった。

 

116: 1 2017/08/19(土)15:02:53 ID:fEp

会長の車がゆっくりと走り出した。
僕は、窓から流れる
景色を見るのが、とても新鮮に感じられていた。

この速度で、僕が移動するのは何年ぶり何だっけ。

そんな事を考えていた。

「途中コンビニによって、買い足しでもしていこうか。」

「はい」

会長の車が、コンビニの駐車場に入って、店内の光が車内に差し込んだときに、僕は自分の手元を見て驚いてしまった。

 

117: 1 2017/08/19(土)15:04:59 ID:fEp

僕が塩だと思って握りしめていた容器は、クレイジーソルトだった。

「どうしたの?」

僕の驚きの声に会長が反応した。

「いえ、塩だと思ったら、これ・・・」

僕は手元のクレイジーソルトを見せた。

「はははははっ!!」

会長は爆笑していた。

 

118: 1 2017/08/19(土)15:07:38 ID:fEp

僕もつられて、少し笑った。

「コンビニ丁度良かったです。塩買っていきます」

「いやいや、それで行こうよ」

会長は楽しそうに言った。

「貝に味が付いて、料理する手間が省けるかもしれない」

僕は、会長が人生を楽しいものにしようとしている姿勢をうらやましいと感じた。

 

119: 1 2017/08/19(土)15:13:00 ID:fEp

長時間のドライブを、会長一人に任せるのは身が引けた。

僕は「ここのコンビニのクレープが美味しい」とか
「ここのコンビニのガムは美味しい」とか言って、会長が気を遣わずにこまめに休憩できるように心がけた。

よく考えたら、何年も引きこもっていた人間がそんなことを知っている訳ないんだけど、会長は

「おっ。それは良いね」

と言ってコンビニに寄ってくれていた

 

120: 1 2017/08/19(土)15:15:10 ID:fEp

道中、何度も

「俺が免許を持っていれば」

と思った。
俺が免許を持っていれば、交代もできるし、
母だってきっと老けていく。
買い物だって病院通いだって
しなければいけなくなるだろうと思った。

俺はひっそりと免許を取ろうと誓った。

 

121: 1 2017/08/19(土)15:18:42 ID:fEp

現地に着くころには、すっかりと日が昇っていた。

会長は、車から延びると大きく伸びをした。

やはり免許を取ろう。
もう一度そう思った。

「じゃ、行こうか」

「はい。」

僕と会長は干潟に歩き出した

 

122: 1 2017/08/19(土)15:20:24 ID:fEp

俺はクレイジーソルトをマテ貝がいる穴に注ぎ込んだ。

反応は、塩に比べると今一つだった。

「やはり時間はかかるみたいだねえ」

僕と会長は、会長が持っている塩入れを交互に使いながらマテ貝を取っていった。

 

123: 1 2017/08/19(土)15:21:56 ID:fEp

帰り道、会長が少し釣りをしていこうと提案をした。

「いいですね」

僕も同意した。

ポイントについた会長と僕は、トランクに乗っていた竹竿を手に取った。

人気スポットのようで、等間隔に釣り人が並んでいる。

 

124: 1 2017/08/19(土)15:25:10 ID:fEp

「ありゃ、ブルーギルだ。」

会長はブルーギルを釣り上げた。外来魚だ。
獰猛な性格から、日本の生態系を乱す魚として知られている。

僕は、昔の事を思い出していた。
ブルーギルを釣って、
殺していた自分の事を。

でも、この魚はただ、生まれた場所で必死に生きようとしていただけなんじゃないだろうか。

なぜ殺していたんだろう。
今はそう思っていた。

会長は、ブルーギルから針を引き抜くと、ゆっくりと川に戻した。

 

125: 1 2017/08/19(土)15:26:43 ID:fEp

左右の釣り人を見ても、足元にはエモノ入れには入っていない魚の死体が散乱していた。

おそらくブルーギルだろう。

釣り人さんが正しいのかもしれないし、会長が正しいのかもしれない。

でも、僕は会長に安心感を覚えていた。

 

126: 1 2017/08/19(土)15:28:12 ID:fEp

僕と会長は、帰ってマテ貝を料理した。

「やっぱり調味料の味はしないね」

「そうですね」

僕は楽しい一日だと思った。

こんな感じです。
有難うございました

 

127: 名無しさん@おーぷん 2017/08/19(土)22:16:43
>>1
おつ

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転載元:http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1502717420/

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